ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

名古屋瀬戸道路

(道の川柳・森川晃)


 名古屋瀬戸道路は、東名高速道路と愛知万博会場を直結する自動車専用道路である。
2005年開催の愛知万博関連では最大規模の道路新設工事になる。
 愛知万博会場の愛知青少年公園へは、東名高速名古屋ICから愛知県道力石名古屋線
で約6キロである。力石名古屋線は一部の交差点が立体化された高規格幹線道路ですが、
沿道の市街化により交通量は増大し、渋滞の多発区間になっている。また、名古屋ICの渋
滞も日常化されているため、スムースな会場移送を行うには、東名高速本線と会場を直結
する自動車専用道路の設置は必至と言える。
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日進JCTモンタージュ
(愛知県道路公社WEBサイトより引用)
水平方向が東名高速。
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日進JCT接近画像
(02/3/9 撮影・森川晃)
名古屋瀬戸道路の工事進捗は順調で、全区間で展開されている。
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日進JCT工事状況
(2002/2/24著者撮影)
日進市岩崎町阿良池

上記モンタージュの中央部左端より、
東名高速名古屋ICから名古屋瀬戸道路
長久手方面への亘り線部分を望む。
名古屋瀬戸道路の建設そのものには問題はないと思うが、運用には下記の問題があると思う。


1 距離の問題

 愛知万博は、名古屋市街から東へ約16キロの丘陵地帯で開催される。ここまでは、愛知
県道名古屋長久手線〜力石名古屋線がほぼまっすぐに結んでいる。ところで、この県道は
4車線以上の幹線道路ですが、交通量は極めて多く、複数の渋滞ネックを持っている。その
ため万博開催には関係なく高速道路の建設は進行しており、2002年度中には名古屋市街
と東名高速名古屋ICは直結される。名古屋瀬戸道路も予てから計画されていたものであり、
万博開催で進捗が加速化されたということです。つまり、元々名古屋市街と万博会場を直結
させる計画ではなかったのです。そのため万博会場までは、名古屋高速道路〜東名阪自動
車道〜東名高速道路〜名古屋瀬戸道路と4路線を経由し、県道ルートよりも3キロほど長く
なっている。線形は全体では「W」状になっており、JCT部では直角方向への亘り線を通過す
ることになる。愛知万博は国際博覧会であるため名古屋に地の利のない方も大勢みえます
のでわかりやすい案内板は設置されるはずですが、それでも分岐の多い線形はミスを招く
可能性は高い。JCT部ではカラー舗装など目立った案内をする派手な手段を検討してほしい。
(上)名古屋市中心部(中区栄)から
愛知万博青少年公園会場へのルート比較
(赤:県道ルート、緑:高速ルート)


2 料金の問題

道路管理者 路線 区間 距離 料金
名古屋高速道路公社 名古屋高速道路 名古屋市街−高針JCT 約9キロ 650円(現行)
日本道路公団 東名阪自動車道 高針JCT −名古屋IC 4.2キロ 500円(現行)
日本道路公団 東名高速道路 名古屋IC −日進JCT 約3キロ 200円(予想)
愛知県道路公社 名古屋瀬戸道路 日進JCT −長久手IC 2.4キロ 200円(予想)
 先述のように名古屋市街と万博会場への高速道路アクセスは4路線を経由する。もちろん
有料道路であり料金は別々に設定されるだろう。名古屋高速道路の650円は仕方がないと
してもほかの短区間での料金徴収は利用者に納得できるものではないと思われる。上表の
予想通りとすれば名古屋市街から万博会場までの約19キロで1550円かかることになる。
もし、日本道路公団管理の高速道路ならば600円で済む距離である。また、名古屋高速道
路は他の都市高速道路(首都高速道路、阪神高速道路)の料金設定に倣って値上げ(700
円か?)される可能性が高い。
 名古屋瀬戸道路の無料開放、東名阪道の特定区間料金設定(料金上の構造上難しい)な
ど思い切った策を講じなければ、県道ルートの利用が多くなるような気がする。