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冬季迷彩の巻

(軍制史研究家・北海道支部機関長   神博行)


冬季迷彩と言えば白色である。
真っ白でもいいと思うが、OD色と白色で迷彩となっている。
戦車だけでなく人員も白色となるが、防寒性も兼ね備えた迷彩でなければならな
い。自衛隊の旧パーカーは通常はOD色だが、警衛勤務で夜間の動哨などや冬季
検閲などの訓練では、そのパーカーを裏返しにして白色迷彩にしていた。
最近は戦闘装着セットなる戦闘服などがあって、以前の装備より格段に良くなっ
ているらしい。例えば、滅多に使わなかった防寒大手は以前のタイプは引き金を
引く人差し指の部分は別に一本だけ出ていたが、現在は人差し指が出るように工
夫されている。
白色にすると汚れると目立つし、検閲の時に汚いとまずい。そのパーカーも古く
なると整備用に使う隊員もいる、員数外だ。それを知らぬ新兵が春と秋の戦車の
オイル交換で、先輩の忠告を無視して新品のパーカーを着てたった一回着ただけ
で汚してしまい、交換してくれ補給陸曹に頼んだが一蹴され、退職する者のパー
カーを狙っていたが、当の本人に通さず勝手に決めていたので、程度の悪い員数
外のパーカーを持つ他の隊員と交換され結局整備服のパーカーが新品の油に汚れ
たパーカーと交換するか究極の選択を迫られていたのを思い出す。
戦車の冬季迷彩はどのように塗られているか御存知だろうか?
白い塗料を塗るんだろうと言うのは半分正解である。しかし、春になってまた白
色塗料を剥がしたり、OD色で塗りつぶしたりしていると思っているかも知れない。
顔をパックする女性がいるが、戦車の冬季迷彩も全く同じ原理である。白いパッ
クするのである。

その際に薄く塗料を塗ると剥がれにくいのでぶ厚く塗るのがコツである。演習中
暇な時、この白色迷彩の塗料をついつい剥がしてしまう。春になると作業で冬季
迷彩の白色を剥がす作業があるが、戦車ファンや子供たちにでも解放してやらせ
てやれば、良い広報活動になるんじゃないかな?。

それに作業の手間も省けるし!?