戦争・軍事 > 戦争と音楽の深い関係

虜囚のロシア兵、満州の丘にて




チェチェン戦争映画「コーカサスの虜」では、「青いプラトーク」でオープニン
グが始まるが、捕虜となったロシア兵が涙を流しながら歌う軍歌は「スラヴ娘の
別れ」だ。「満州の丘に
(立ち)て」だ。そしてロシア軍の攻撃ヘリ・Mi−24ハインド部隊が攻撃に
向かうシーンも「スラヴ娘の別れ」、エンディングロールは「満州の丘にて」だ。

実は、最初、勘違いして「スラヴ娘の別れ」の部分を、「満州の丘に(立ち)
て」と記してしまっていたが、詳しい方からの指摘で「スラヴ娘の別れ」である
ことを教えてもらい、訂正しました。

つまり、この映画には、「青いプラトーク」「スラヴ娘の別れ」「満州の丘に
(立ち)て」と3つのロシア軍歌が、バッチリと使われているミュージカルな映画。

映画内シーンの「スラヴ娘」の和訳。
(全曲直訳の勇ましい内容とやや違うが、これは、虜囚版「スラヴの娘」なのだ
ろうか)


「スラヴ娘の別れ」Прощание славянки

祖国が我らを戦線に招くなら
地の果てまたでも血の一滴までも
祖国が我らを戦線へ招くなら
地の果てまたでも血の一滴までも
我らの目指すは至福の栄光
幾多の苦難を乗り越え平和の道へ
我ら祖国の子栄えある兵士
ロシア兵の合言葉「音楽がなければ戦争なんてやってられないぜ」の気質が目
いっぱいに表現されている戦争映画だ。

第1次チェチェ戦争中に制作されたこの映画では、ロシア兵とチェチェン兵が同
じ軍歌を歌うシーンもあって、もともとは、ソ連兵として同じ釜のメシを食った
中であることが表現されている。

第2次チェチェン戦争のロシア兵を描いた映画は、「チェチェンへ、アレクサン
ドラの旅」(2008年12月から2009年に春かけて上映中)。こちらは、
オペラ歌手ガリーナ・ヴィシネフスカヤが出演。

このチェチェン映画における第1回トークショーの光景

映画館に場所を移しての第2回以降のトークショーでは、カトケン以外の出演者の
ほとんどは再登場しました。やっぱり、第1回でのカトケンの発言は「けしからん」
かったかな。