コソボからマケドニアのテトボに抜けるルートに設置されたKFORの検問。ポーランド
軍が担当していたのですが、この写真を撮ったらめっちゃ怒ってました。最初下っ端
みたいな奴が出てきたのですが、僕が「フィルムは取り上げないでぇ?」と懇願して
ると、次に上官みたいな奴が出てきました。池田ギンさんのようなブットイ腕をして
いたので素直に謝ったら、簡単に許してくれました。

マケドニアにあきたのでコソボに遊びに行った時、世話になった元ウッチャカ兵士の
おっさん宅。確か一泊1000円くらいで泊めてくれたような。僕がウッチャカを賞賛し
続けたので、軍服をくれそうになりましたが、「やっぱダメ?」と写真だけ撮らせて
くれました。ここには他にマケドニアに住むアルバニア青年も泊まっており、「ここ
のおっさんは俺の親戚なんだ。コソボがセルビアにいじめられた時、俺んちにおっさ
んの家族を泊めてやったんだ。そしたら今度は俺ん所（マケドニアにあるアルバニア
人の村）がドンパチし始めたから、逆に泊めてもらってんのさ。」とのこと。確か
に、コソボ?マケドニア国境では、マケドニアからの帰還民に混じって、マケドニア
に住むアルバニア人の避難民もおりました。

テトボにて。奥にある、向かって左の山にアルバニア勢力が陣取り、右の山にマケド
ニア治安部隊が。大人達がドンパチやってる時、ふもとの村ではガキンチョが水遊び
してすくすくと育っているのでした。

その山の中にあるマケドニア治安部隊の塹壕。「ここは危険だから即刻立ち去れ！」
そう言って背を向けるおっさんの周りには、ガキンチョがうろちょろ。危険なんじゃ
なかったっけ？

避難民達が援助物資を受け取るの図。首都スコピエ近郊にあるアルチノボ村（アルバ
ニア系住民の村）をアルバニアゲリラが占拠！これによってマケドニアの玄関口であ
る空港を砲撃範囲に収めた。「アルバニアテロリストが善良な村民を追い出し、村を
占拠した」とマケドニア治安部隊は発表したのですが、当の避難民達はこの笑顔。
「だってよお、同じアルバニア人なんだから別に怖い思いしてネエしよお、おまけに
避難民として村を出りゃ、なんだか良くわかんネエけど、援助物資とか言ってクイモ
ンやらなんやらいっぱいもらえるしよお」へぇー、そうなんだ。

マケドニア治安部隊の塹壕にて。ナンチャッテ捕虜になった僕。「ここで我々と共に
戦うか、もしくは死か。選べ」「戦います」「よし、じゃあ早速訓練だ。ヘルメット
をかぶれ、機関銃を持て」「ハイ、上官！」ナンチャッテ捕虜からナンチャッテ兵士
になった瞬間でした。