軍事・戦争 | インフラ海外拠点コーカサス

チェチェン・決死隊


  ロシア軍の肉薄攻撃をするため、
  チェチェン人決死隊は、壁際に身体を隠しつつ、
  一列になってじりじりと前進してゆく。
  兵士の間隔は、5メートルほど。
  合図は、前方から手信号で送られてくる。

  1個小隊36人が間隔をあけて並ぶと
  かなりの長さになる。
  敵との距離が詰まってきたら、
  一度に全員が飛び出してはいけない。
  最初に出るのがいいのか、
  後に出るほうが撃たれないのか。
  集中砲撃の中、10名以上のチェチェン兵が、
  一箇所にかたまってしまった。
 「ここに一発を食らったらキケンだ!」と
  叫んだところで、
  この遮蔽物の陰から飛び出してゆく者はいないし、
  それを命じることもできない。
  首都グロズヌイ。午後8時過ぎ。
  ロケット砲弾3発がたて続けに撃ちこまれた。