|
「RESTAURANT SANT PAU」サン・パウ
中央区日本橋1-6-1 Coredo日本橋 Annex
03-3517-5700
スペインはカタルーニャ、リッチなリゾートにある本店は、
勉強用やバカンス休暇で開店日が少ないこともあって、
予約が取れなくて有名なんだ、というウワサだ。
江戸の中心に登場した東京店は、本店とは対照的な
オフィス街真っ只中。なのに、しばし、俗世間を
忘れさせてくれる空間なのであった。
スペイン料理といえばパエリア!ぐらいしか思いつかない初心者は
コース(デグスタシオン¥21000)で入門してみた。
|
|
前菜が出てくるまでの暇つぶしということで出てきた
パンをこんがり焼いて
オリーブオイルと塩を好みで。
いきなり、塩!で意表を突かれる。
|
|
形はバケットみたいだけど、中身はきめ細かいスペインのパン
|
|
ミニチュアのかわいい前菜が1品ずつ給仕される
4種のミクロメニュー、その1
メロンのシャーベットと鴨のハモン
口直しのデザートじゃなくて前菜でシャーベット。
そして、鴨のチップスがトッピング。
これは、生ハムメロンの進化形と思えば
驚かないか。
|
|
4種のミクロメニュー、その2
チーズムース、ブラックベリーのゼリーエスカラ産アンチョビ
レアチーズケーキにアンチョビのせ!
食べると違和感ないことに、またびっくり。
|
|
4種のミクロメニュー、その3
ベルベーナのコカ、チチャロネス、フルーツ
名前だけ見てもよくわからないけど、
要するにドライフルーツ入りの焼き菓子みたい。
これもまた、前菜で登場するところがユニークかな。
|
|
4種のミクロメニュー、その4
ワイルドライス、塩タラ、オリーブ
これは、ミクロメニューのなかでいちばん
驚かない組み合わせでした。
|
|
車えびのマリネ
さくらんぼ、トマト、たまねぎ、マカダミアナッツ、花のビネガーソース
車えびがふんだんに使ってあるが、車えびの形はない。
添えてある組み合わせに、またびっくりだが、
酸味が合うということだね。
|
|
サンファイナ
トマト、ニンニクの芽、ナス、緑と赤のピーマン
カラフルでかわいい一皿。
|
|
ポーチドエッグ ズッキーニの花、ブティファラネグラ、
トウモロコシのチップス、ピリ辛ケチャップ
ソースのようにかかっているのは、緑のスープ。
給仕の方法からしてびっくりだ。
|
|
真鯛
ジンジャーと野菜のパスタ、タイの頭骨とナツメヤシのソース
ジンジャーの味がシャープに効いてる。
真鯛はボリュームたっぷり。
|
|
イベリコ豚のモザイク ピリ辛とヨーグルトの2つのソース、
グリーンピース、にんにくの芽
どんぐりを食べて育ったイベリコ豚のいくつかの部位のパイ包み。
風味が豊かなこの豚、色も黒く、味はブタならではの脂っこさが
感じられないので、豚だとはわからないかも。
どちらかというと、牛に近いかな。
|
|
夏のチーズプレート
5種類のコンビネーションチーズ
濃厚な匂いがなければ、和風懐石みたいな盛り付け。
各チーズの上にそのつけ合わせが添えられていて
その組み合わせが絶妙だ。
右から2番目のリバロという見かけより個性的なチーズに
あわせた、ペドロメネスのゼリーはシェリーが効いていて、
かなり刺激的な味だった。
最も好評だったのは、左から2番目のマオーというあっさりした
チーズに、焼きピーチを添えたもの。
|
|
夏のサングリアからインスピレーションを得たデザート
コニャック等のゼリーとフルーツやシャーベットが
盛り付けられているところへ、
ソーダ水がかけられ、ゼリーが溶けていって
高級なサングリアっぽくなっていく。
なんだか理科の実験みたいで楽しい。
|
|
2種のチョコレートのソルベ、とうもろこしのアイスクリーム、
サブレとオレンジチュイル
これは、見かけよりかなり濃厚。
カカオの味が満喫できて、チョコ好きには
至福のメニューだ。
|
|
エスプレッソ
飲み物はコースとは別よ。
|
|
パステレリーアからのお楽しみトレイ
ピスタチオのカルキニョーリ
天草とシトラルのスティック
塩味のボンボン、ホワイトチョコレート、黒ゴマ
辛味のボンボン、ブラックチョコレート、白ゴマ
オレンジの砕けたビスコッチョ
ミントとチョコレートのムース
ちっちゃいが、手を抜いていない。
白い塩味のボンボンは、ちょっと和菓子っぽい味。
|
|
3時間かかるコースと聞いていたので、勢いよく食べてしまうと
途中でヒマを持て余すかと思ったら、さにあらず。
小さなメニューがこれでもかと繰り出されるので、休むヒマなんかありません。
斬新なメニューには、スペイン料理に対して持っていた先入観を、見事に砕かれてしまった。
パエリアは出てこなかったし。変わっているだけではなく、手を抜かない遊び心を感じたよ。
チーズやデザートなどは、イラストつきのかわいい解説が出てきたりして、観光気分も
味わえた幸せな3時間でした。
|